posted: 2020/09/04
update: 2020/09/04
2020年9月3日、タレス・アレニア・スペース社(TAS)はインドネシアのサテライト・ヌサンタラ・ティガ社(SNT)とKaバンド通信のSATRIA衛星プロジェクトの準備作業を開始する合意に署名したと発表した。
SATRIA衛星プロジェクトはインドネシア通信情報省(KOMINFO)がインドネシアの企業コンソシアムを率いる国営衛星オペレータのパシフィック衛星ヌサンタラ社(PSN)に委託しているもので、既に2019年7月、TASはPSNと同プロジェクトに関する契約を結んでいる。(2019年07月04日付けフラスペ ・ニュース「タレス・アレニア・スペース社(TAS)の新興国ビジネス2件のニュース:インドネシア、ギリシャ」参照)
今回TASと合意を交わしたSNTはSATRIA衛星プロジェクトのために設立された合弁企業で複数のインドネシア企業が参加している。その中でPSNとPinter社が主要株主となっている。
SATRIA衛星はTASの電気推進のSpacebus NEO衛星バス、5Gデジタルプロセッサを搭載する、Kaバンド通信のVHTS衛星(Very High Throughput Satellite)で、静止軌道ポジションは東経146度。
TASは同衛星の製造に加え、衛星管制局、テレメトリ地上局など地上設備部分も担当する。またTASはPSNのエンジニアらの教育プログラムも実施し、TASのカンヌおよびトゥールーズの施設では一部のPSNのエンジニアを受け入れる。
ソース:TAS(03/09/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N°20180904-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。