posted: 2020/10/29
update: 2020/10/29
2020年10月26日(一部27日)、タレス・アレニア・スペース社(TAS)、カナダのノーススター・アース・アンド・スペース社(NorthStar Earth and Space:以下NorthStar ES)、およびアメリカのレオステラ社(LeoStella)は、宇宙状況監視(SSA)と宇宙デブリ追跡のためのスカイラーク(Skylark)衛星システムの最初の3機が開発製造段階に入ると発表した。
NorthStar ESは宇宙の環境、状態に関する情報の商業提供企業である。2018年、テレスパッツィオ社(本社イタリア)とTASが共同で結成したスペース・アライアンスは、NorthStar ESと戦略的協力合意を結び、それが今回のスカイラーク衛星システムにおける作業開始の契約に繋がった。
テレスパッツィオ社とTASはどちらもレオナルド社とタレスグループが出資する企業である。レオステラ社はTASとアメリカのブラックスカイ社(BlackSky)の合弁企業で、米ワシントン州タックウィラを本拠地としている。
スカイラーク衛星システムの構築においてTASはシステムとペイロードの提供、レオステラ社は光学衛星プラットフォームとタックウィラでの作業も含めた組立統合を担当する。
TASは、スカイラーク衛星システムは、衛星オペレータらが大変有用な、非常に正確・精緻な情報を得ることができるようになるための第一歩となる、と話している。
フィガロ紙とAFP通信はサイト記事で、取材によると最初の3機の打上げは2022年第3四半期、軍民双方の顧客が想定されている、と報じている。
ソース:TAS(26、26/10/2020)、Figaro(27/10/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20201029-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。