posted: 2019/05/18
update: 2019/05/18
2019年5月10日、エアバスDS社のトゥールーズの工場でユーテルサット社のカンタム衛星(Quantum)の衛星バスと搭載機器の統合が行われた。カンタム衛星は欧州発の打上げ後完全リプログラム可能な衛星である。
カンタム衛星プログラムは欧州宇宙機関(ESA)の先端技術プログラム(ARTES)の枠組みでユーテルサット、エアバスDS社UK、ESAが協力して開発を進めてきたものである。衛星バスはサリー・サテライト・テクノロジー社(SSTL)が提供している。また同プログラムはイギリス宇宙機関(UKSA)の積極的な支援を受けている。
同衛星は搭載ソフトウェアを優先的に考えて設計されたもので、ユーザは衛星が軌道上にあってもその通信カバー範囲、周波数、出力を変更できるようになっている。統合後の今後は厳しい試験を経て打上げへと向かう。
ソース:ESA(15/05/2019)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20190518-02
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。