posted: 2020/09/25
update: 2020/09/25
2020年9月24日、イギリス政府は今後、自国の衛星ナビゲーション・システムの新しい案を研究する宇宙ベース測位航行タイミング・プログラム(SBPP)をスタートする予定だと発表した。
SBPPはイギリスに不可欠な衛星ナヴィゲーション・サービスを提供することができる新しい代替案を研究するプログラムであり、2018年にスタートしたUK GNSSプログラムに続くものである。
UK GNSSプログラムは、イギリスのEU離脱に関連する交渉の結果、欧州のガリレオ・プログラムへの参加、制限がある信号へのアクセスができなくなったため、イギリス独自の衛星測位航行システムを持つために始められたシステム仕様研究プログラムであった。
独自のGNSSを作らなければならない理由は、イギリスにいるユーザ側にGNSS信号を提供するという要素と、これまでガリレオの業務を受注していた宇宙産業の事業支援という要素がある。そしてUK GNSSプログラムは今月末の9月30日で終了することになっている。
またUK GNSSプログラムは、アメリカのGPSやEUのガリレオのような従来のGNSSをイギリスではどのような形で作っていくかという考え方で進められてきたと9月24日の発表では評価されている。そして、次に始まる予定のSBPPはより革新的なシステムを求めていくとされている。
ソース:UKSA(24/09/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200925-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。