posted: 2020/09/12
update: 2020/09/12
2020年9月11日、仏航空宇宙軍の新しいロゴが発表され、同軍は本格稼働の段階に入った。
フランスでは2019年7月にマクロン大統領が宇宙軍を作るという演説をし、それを号令に組織作りが進められてきた。2019年9月にはパルリ軍事大臣は宇宙司令部の設立に関する政令に署名している。そして2020年7月24日、フランス空軍の名前が正式にフランス航空宇宙軍と変更された。
宇宙軍は既存の陸海空共同/軍際宇宙本部(CIE)、軍衛星観測センター(CMOS)、宇宙物体監視軍運用センター(COSMOS)そして仏国立宇宙研究センター(CNES)の専門能力を結集して任務を行う。
任務の種類は、展開、実行などの宇宙での能力の支援、偵察、早期警報、衛星測位航行、衛星通信で軍のオペレーションを支援、宇宙監視、積極的防衛のための手段の保全とされている。
設立時220名が配属された宇宙司令部は、今後CNESとのシネルジーを図るため徐々にトゥールーズ宇宙センター(CST)に拠点を移していく。部署は拡大していき、2025年にはおよそ500名が任務につくことになるとのこと。また専門性を高めていくため教育を施す宇宙アカデミーの設立も計画されている。
ソース:仏軍事省(11、12/09/2020、24、25/07/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N°20180911-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。