posted: 2020/08/22
update: 2020/08/22
2020年8月19日、ハイランド開発公社(HIE)は、スコットランドのハイランド地方北部にスペースポート「スペース・ハブ・サザランド」を建設し運用する計画について地元当局から承認を得たと発表した。
プロジェクトを主導するHIEは今年(2020年)2月、広範にわたる環境アセスメントの結果も含めこの計画案を出した。その後この計画案は公聴会、ハイランド・カウンシルの委員会、スコットランド政府などを回って、8月3日最終的に承認されるに至った。ただし承認には、安全な運用や自然環境を保護するための施策の実施など、34件の条件が付されている。
総予算はイギリス宇宙機関(UKSA)と原子力廃止措置機関(NDA)からの補助金も含め1730万£となる。コントロールセンター、2.5kmの道路、射点を含める新しいスペース・ポートでは年間12回の打上げまで可能という。
スコットランド政府のイノベーション大臣は、この計画によりハイランド地方および島嶼部に250件の優良な雇用を創出すると話している。
そしてUKSAのターノック長官のコメントは、イギリス政府は宇宙飛行が与える環境への影響を最小限にするために献身しており、またイギリス国家宇宙戦略も衛星技術が気候変動など地球規模の問題を理解するのに貢献していると捉えている、と環境問題にも言及している。
ソース:HIE(19/08/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200822-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。