posted: 2020/08/15
update: 2020/08/15
2020年7月28日、イタリア国鉄(FS)の子会社で鉄道インフラを管理するRFI社は、欧州で初めてガリレオ信号も利用する衛星を用いた新しい鉄道交通マネージメント技術を地方路線に導入したと発表した。
導入技術は欧州連合(EU)が指揮を取りながら進められている欧州鉄道交通マネージメント・システム(ERTMS)のレベル2で、パイロット版の導入路線はEUの計画の地中海路線(Mediterranean Corridor)の中のノヴァーラとローの間の区間である。
導入までの一連の試験は欧州GNSS機関(GSA)がまとめ役となりイタリア宇宙機関(ASI)、欧州宇宙機関(ESA)も参加して進められていった。ERTMSのための衛星技術の実現、確認、認証は日立レール社が担当。
新技術では走行速度とともに列車間の距離をコントロールする信号装置で、列車の位置を捉えるために衛星ナヴィゲーション・システムが使われる。
ソース:RTI(28/07/2020)、GSA(11/08/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200815-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。