posted: 2019/07/19
update: 2019/07/19
2019年7月15日〜7月18日、ルクセンブルグの副首相で経済相のエティエンヌ・シュナイダーが経済ミッションで韓国を訪れた。
訪問の2日目となる7月16日、韓国のContec社との合意が結ばれた。合意は同社がルクセンブルグに欧州本社を設立するためのものである。Contec社は韓国航空宇宙研究院(KARI)から生まれたスピンオフ企業で、宇宙分野の地上システム、軍用アプリケーションなどに取り組む2015年創業のスタートアップ企業である。
また訪問最終日(2019年7月18日)には韓国スペース・フォーラムに主賓格で出席した。このフォーラムは宇宙分野の経済的可能性を発展させるために民間宇宙産業を振興しようという狙いで「宇宙時代を開く:アイデアから現実まで(Open Space Era, From Idea to Reality)」というキャッチコピーがつけられている。
開会の辞でシュナイダー経済相は「ルクセンブルグは民間宇宙経済の発展のための先駆者となる心構えでいる。特に探査と宇宙資源運用分野についてそのことを考えている。ルクセンブルグは欧州で初めて民間企業が宇宙資源の所有権を保持できるようにする国内法を制定した国である。世界の宇宙業界の発展が続いていくこと、それがまとまった形で進んでいくよう、ルクセンブルグは似たような目的をもつ他の国々との会話を進めていかねばならにと考えている」と話した。
またシュナイダー経済相は韓国のユ・ヨンミン科学技術情報通信部長官との会談の際、SpaceResource.luプログラムやルクセンブルグ宇宙機関についての概要や活動進捗を話した。
ソース:ルクセンブルグ政府、Paperjam. L'Essentiel、他(11-18/07/2019)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20190719-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。