posted: 2019/07/16
update: 2019/07/16
2019年7月11日以来、欧州のGNSSのガリレオ・システムの信号が不通となっている。欧州GNSS機関(GSA:所在地プラハ)は 同日、ユーザー向けに、システムに不具合が生じ、規定どおりのサービスが供給できないこと、速やかにサービス再開を目指すと発表した。その後もユーザー向けの進捗報告は続けられているが、未だ復旧予定日時の報告はない。
GSAの報告抜粋
7月13日:原因はおそらく地上インフラに発生した技術的不具合である。
7月14日:影響を受けるのはガリレオ初期サービスに関連するもので、捜索・救援(SAR)サービスは稼働している。
このニュースは航空、宇宙、産業専門メディアだけでなく、一般向けにも伝えられている。
「ガリレオに不具合発生」「ガリレオのサービス中断」などニュートラルなものや「信じられない不具合」、「謎の故障」、「やばい、ガリレオが動かない」、「マクロン仏大統領より稼いでいる高級官僚これで終わり」など、メディアの読者層、キャラクターにより見出しは様々である。
フランスの航空宇宙防衛専門誌エール・エ・コスモス(A&C) Web版の7月15日の記事では2つあるガリレオ管制センター(GCC)の1つであるイタリアのフチーノ・センターでのトラブルが原因でないかと書かれている。(もう1つはドイツのオーバープファッフェンホーフェンにある)。
ソース:A&C(15/07/2019)、GSA(11、13、14/07/2019)、他
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:n20190716-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。