posted: 2020/11/16
update: 2020/11/16
2020年11月16日22時52分(CSGギアナ宇宙センター時間)、アリアンスペース社はヴェガロケットによる2機の地球観測衛星の打上げミッション(フライト番号VV17)を行う予定。
フランス時間では17日午前2時52分、日本では17日午前10時52分、ワシントンでは16日20時52分となっている。
軌道に運ばれるのはスペインのSEOSAT-Ingenio衛星(Spanish Earth Observation Satellite)とフランスのTARANIS衛星(Tool for the Analysis of RAdiation from lightNIng and Sprites)。
SEOSAT-Ingenioは高分解能の光学地球観測衛星で、スペイン科学イノヴェーション省の産業技術開発センター(CDTI)が予算を投入している。開発やマネージメントはESAが取りまとめ、エアバスDS社が率いるスペインの宇宙企業のチームが開発・製造した。
アリアンスペース社によるとSEOSAT-Ingenioはアリアンスペース社が打ち上げる128機目のエアバスDS社製の衛星。現在アリアンスペースは20機のエアバスDS社衛星のバックログを持っているとのこと。またエアバスDS社製のOneWeb衛星群もアリアンスペースが打ち上げることになっている。
TARANIS衛星は仏国立宇宙研究センター(CNES)の衛星で、高度20km〜100kmの空間の雷などの高高度発光現象(TLE)と頻繁にそれに伴うガンマ線のフラッシュ(TGFs)観測を行う。名前のタラニスはケルト神話の雷の神様が由来。ミッション期間は2年〜4年が予定されている。
アメリカではクルードラゴンが良い旅立ちをしました。ヴェガもそれに続いてうまくいくといいです。
ソース:アリアンスペース(VV17のページ)、CNES(TARANISのページ)、エアバス(SEOSAT-Ingenioのページ)、ESA(13/11/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20201116-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。