posted: 2019/05/22
update: 2019/05/22
2019年5月20日、アリアンワークスは初の契約をフランスのスタートアップ企業MyCTO社に発注した。
アリアンワークスは欧州の将来的宇宙輸送システムを検討していくために2019年2月に仏国立宇宙研究センター(CNES)とアリアングループが協力して結成した組織(現地では「プラットフォーム」という表現で表されている)で、アリアン6システムの革新やそれを超えた次のロケットの検討に取り組んでいる。現在は15名ほどの人員を擁している。
この発注はアリアンワークスにとって2月の結成後初の契約締結となった。MyCTO社はパリのStation Fというインキュベーション・センターに身を置くスタートアップ企業である。
契約はアリアンワークスが想定する将来の再利用型ロケットの帰還におけるメカトロニクスのシステムに関するもので、MyCTO社は3ヵ月以内に縮小型の「FROG」と呼ばれる実証機を用いて帰還フェーズ設計の提案を行う。試験は夏以降に行われる予定。
ソース:CNES、ArianeGroup、MyCTO(共に20/05/2019)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20190522-02
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。