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ひらけゴマ:アリアングループ、データ技術をロケットに取り入れるH2020のSESAMEプロジェクトを指揮

P20201031 Ariane6.jpg2020年10月30日、アリアングループ社は同社が指揮する欧州連合の枠組み研究プログラムH2020のSESAMEプロジェクトについて紹介している。SESAMEはSmart European Space Access through Modern Exploitation of data scienceの略。

SESAMEはデータ科学、デジタル技術をロケットの生産と運用の効率化や事前危険管理マネージメントに大いに取り入れ、アリアン6の競争力を高めていくことを目的としたプロジェクトで、H2020の補助金を3年間受けて研究を行う。

データ・デジタル技術を取り入れる具体的な研究対象には、アリアングループ社のレミュロー工場(フランス)で行われているアリアン6のタンクの摩擦攪拌接合(FSW)におけるコスト、時間の削減と品質向上についてと、ギアナ宇宙センター(CSG)の施設・機械設備やロジスティクスの最適化が挙げられている。

またこれらの生産やオペレーションの事前の危険管理のためにもデータ・デジタル技術を利用できるようにするというのも重要な目的の1つである。

プロジェクトにはまとめ役のアリアングループ社の他、仏国立宇宙研究センター(CNES)、ITコンサル業のキャップジェミニ社(Capgemini:本社フランス)、 産業施設分析のプレディクト社(Predict:本社フランス)、スペインの技術センター Eurecat、 防衛、宇宙、輸送産業の事業支援を行っているレオナルド・グループ傘下のVitrociset社(イタリア)、自動化と通信の研究に取り組む大学や企業が参加するイタリアのコンソシアム Crat、ルーマニア国立政治行政大学(SNSPA)が参加している。

*記事の題の「ひらけゴマ」は、アリアングループ 社の記事のタイトルにあったのでそれを使いました。プロジェクト名のSESAMEとゴマをかけた言葉の遊びといったところでしょうか。



ソース:ArianeGroup(30/10/2020)、H2020のSESAMEプロジェクトのページ、Capgemin、Predict、Eurecat、Vitrociset、Cratのホームページ


文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N20201031-01