posted: 2020/10/12
update: 2020/10/12
2020年10月2日、ノルウェー政府は欧州宇宙機関(ESA)の次期長官のポストに、ノルウェー宇宙機関(NOSA)のクリスチャン・ハウグリ=ハンセン長官を推薦したと発表した。
ESAではヴァーナー現長官(出身・ドイツ)の任期が来年6月で終了するため、次期長官の人選が行われている。
NOSAはノルウェー 貿易産業省が管轄する機関で、その貿易産業大臣は、ハウグリ=ハンセン長官は宇宙やその他業界での業績を持ち合わせており、また多数年にわたる国際宇宙協力を達成してきて公共サービスの分野でも能力を持っていると話している。
ノルウェーはESAに加盟しており、複数のプログラムに参加している。また、ESAのミッションのために国内の地上局を運用・提供している。
一方、ノルウェーは欧州連合(EU)に加盟していないが、EUが進める衛星ナヴィゲーションシステムのガリレオ・プログラムと地球観測のコペルニクス・プログラムにはEUと合意を結び全面参加している。EUとのセキュリティ合意の上で運用にも参加しており、ノルウェーの地上局はガリレオの政府機関向けの暗号化された信号を用いる政府規制サービス(PRS)のレベルも取り扱っている。
ESAでは現在ESA理事会議長を担当しているスウェーデン宇宙機関(SNSA)のアンナ・ラスマン長官が責任者となって次期長官の人選作業を進めていく。次期長官が決まるのは今年(2020年)12月だと言われている。
宇宙業界の専門家のサイトSpace Intel Report (購読有料サイト)には、ESA次期長官のポストにはこれまで少なくとも8ヵ国から8人、うち男性5人、女性3 人が立候補していると書かれている。(情報は無料でも読むことができる冒頭の部分のものです。)
ソース:ノルウェー政府(02/10/2020)、Space Intel Report(07/09/2020、05/10/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20201012-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。