posted: 2020/09/02
update: 2020/09/02
2020年9月2日ルクセンブルグのメディア数社は、ルクセンブルグの前副首相兼経済大臣のエチエンヌ・シュナイダー氏は欧州宇宙機関(ESA)の次期長官に立候補しないことになったと報じている。ESAのヴァーナー現長官の後任の立候補申し込みは8月31日で締め切られている。
情報は、9月1日にシュナイダー氏の後任の経済大臣で同じルクセンブルク社会主義労働者党(LSAP)のファイヨー大臣がルクセンブルグの公営サービスラジオ100.7に出演した際明らかにしたところから来ている。
シュナイダー氏は前職の時から宇宙業界に積極的に取り組んできており、特に政府の宇宙資源開発運用計画 SpaceResources.luの陣頭指揮をとってきた。
ラジオでファイヨー経済大臣は、シュナイダー氏は今後は自分のビジネスに力を入れていきたいのではないかと話したとのこと。(日刊紙ルクセンブルグ・ヴォートの記事より)シュナイダー氏は自身ののコンサル会社に加え3つの企業の理事も務めている。
また、シュナイダー氏は2020年7月末から、SpaceResources.luの諮問委員会のメンバーに加わった。同委員会は7月末に任期が終了したが、他の委員は全員再任され、新しい任期に入っている。
シュナイダー氏も含めた諮問委員会のメンバーは以下のようになる。
・ジャン=ジャック・ドーダン元ESA長官
・川口淳一郎先生(JAXA・ISAS)
・キム・スンジョ元韓国航空宇宙研究所(KARI)長官
・ジャン=ルイ・シルツ ルクセンブルグ大学客員教授、元ルクセンブルグ通信大臣
・ジョージ・シュミット 元在サンフランシスコのルクセンブルグ貿易投資事務所エグゼクティブ・ディレクター
・エチエンヌ・シュナイダー 元ルクセンブルグ副首相・経済大臣
・ピート・ウォーデン元NASAエイムズセンター所長
・Ji Wu元中国国立宇宙科学センター(NSSC)長官
ソース:Luxemburger Wort、Paperjam、Le Quatidien(02/09/2020)、100.7(01/09/2020)、LSA(10/08/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200902-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。