posted: 2020/08/13
update: 2020/08/13
2020年8月7日、OHB社はドイツの地球観測衛星EnMAP(Environmental Mapping and Analysis Programme)のための光学機器の試験が順調に進んでいると発表した。
EnMAPはハイパースペクトル・センサを用いて地上の植生、陸地利用、岩石地帯、水路などの情報を取得していく。また取得データは岩石の鉱物構成や汚染による植生へのダメージ、土壌汚染の度合いの分析などにも利用できる。
従来のマルチスペクトル・センサと異なり、連続する262のスペクトルのデータを集めるこのハイパースペクトル・センサはより詳細な地球の情報を観測することができる。
EnMAPはドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)が予算を出しているプログラムで、ドイツ地球科学研究所(GFZ)が科学分野をまとめ、ドイツ航空宇宙センター(DLR)が全体を指揮している。またDLR宇宙研究所は地上インフラ、衛星オペレーション、データ受信などの監督も行う。OHB社は衛星側で特にこの新しいタイプのハイパースペクトラル・センサを提供する。
EnMAPの打上げは2021年終盤の予定。
ソース:OHB(07/08/2020)、DLRのEnMAPのサイト
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N2020813-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。