posted: 2020/08/18
update: 2020/08/18
2020年8月18日、エアバスDS社はアラブ衛星通信機構(アラブサット)のBADR-8衛星の製造を受注したと発表した。同じくアラブサットも同様の発表をしている。
BADR-8はアラブサット第7世代の最初の衛星であり打上げ予定は2023年初旬とされている。静止軌道ポジションは欧州、中東、アフリカ、中央アジアへのサービスの核となる東経26度。
同衛星はアラブサットでは初めてエアバスのEurostar Neo衛星バスを搭載する。Eurostar Neo衛星バスは電気推進を用いて静止軌道軌道上昇を行うため、打上げロケットの能力の選択肢を広く持つことができる。打上げロケットによって異なるが、同衛星の打上げから静止軌道の運用ポジションまでの移動は約4〜5ヵ月とされている。
また同衛星はエアバスDS社の革新的技術を用いたTELEO光学通信の実証機器パイロット版も搭載する。TELEOは高容量のアナログ光学フィーダリンク通信を可能にするもので、今後の商品化が期待されている。
ソース:エアバスDS社、アラブサット(18/08/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200818-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。