posted: 2020/09/23
update: 2020/09/23
2020年9月21日、エアバスDS社、タレス・アレニア・スペース社(TAS)、欧州宇宙機関(ESA)は欧州コペルニクス地球観測プログラムのCRISTAL衛星の製造に関する契約に署名した。
CRISTAL(コペルニクス極圏氷雪トポグラフィー高度計)衛星ミッションは2 つの氷雪用干渉レーダ高度計(IRIS)を使って流氷の厚さや積雪の深さ、氷の層の推移などを観測するもので、極圏の海洋航行や気候研究などに役立てられる。
エアバスDS社はESAから約3億ユーロで衛星のプライム・コントラクタを受注した。一方TASはエアバスDS社から約8800万ユーロで2つのIRIS高度計の製造を受注した。
IRISはTASがこれまで手がけて来た複数のミッションにおける高度計技術を基礎にして開発される。例えばクライオサット2に搭載のSIRAL-2、センチネル6/Jason-CS衛星に搭載のポセイドン4、SWOT衛星に搭載のKaRinなどである。
CRISTALの打上げ予定は2027年とされている。
ソース:ESA(21/09/2020)、TAS(21/09/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200923-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。