posted: 2020/11/06
update: 2020/11/06
2020年11月6日、欧州宇宙機関(ESA)はそのサイトでギアナ宇宙センター(CSG)のエネルギーのエコ化について紹介している。概要は以下のようになる。
敷地面積700平方キロメートルのCSGは仏領ギアナの20%のエネルギーを消費している。その約半分が建物の冷房に用いられ、残りのほとんどはロケットの燃料の製造など固体あるいは液体推進剤関連に使われている。エネルギー代は毎年数100万ユーロとなっている。
そこで、ESAとCSGを運営管理している仏国立宇宙センター(CNES)は、CSGのエネルギーの仏領ギアナの公共配電への依存を削減し、クリーンなエネルギー源、再生可能なエネルギー源に変えていこうという計画を立てた。2025年の末までにはセンターの90%のエネルギーをこれら新しいエネルギー源で賄えるようにするのが目標である。
この計画は2019年11月のESA閣僚級理事会でも承認されている。またこの取組みにより欧州が運用する宇宙センターは、COP21の目標達成への道をより進んでいくことに貢献できる。
新エネルギーは主に2つの方法から得ることが考えられている。1つは太陽発電施設からのもので、2023年初めには最初の電気を供給する予定である。2つめは2つのバイオマス発電ユニットである。外注の企業が設置し運用管理する形をとる。
ソース:ESA(06/11/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20201106-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。