posted: 2019/03/24
update: 2019/03/25
1/ 2019年3月19日、仏国立宇宙研究センター(CNES)はアブダビで開催された第3回グローバル・スペース・コングレス(GSC)に参加した。GSCのホストはUAE宇宙機関(UAESA)。CNESのルガル総裁は世界宇宙機関長パネル・セッションではより深い宇宙の知識を得るために宇宙協力探査が貢献することを話した。また古くからある宇宙大国の宇宙機関による宇宙分野新興国への支援における問題にも言及した。さらに現在国際宇宙航行連盟(IAF)の会長も務めるルガル総裁はIAC 2020パネルで、IAFの本質的な役割について語った。2020年10月の国際宇宙航行会議(IAC)はEAUで開催される予定である。
2/ アルゴス・システム(Argos System)の第4世代最初の機器が、2020年1月に打ち上げられる予定のインドのOceansat 3衛星に搭載される。アルゴス・システムは地上や海上のプラットフォームが収集、処理したデータを衛星が受け取る形の位置特定および環境データ収集システムである。このプログラムは1978年にCNESとアメリカ海洋大気局 (NOAA)の主導でスタートし、現在は第3世代が運用されている。CNESはシステム全体の設計、そして地上、衛星双方の機器の開発責任を担っている。機器の開発は主にトゥールーズ地域の中小企業が集まるコンソシアムが担当しており、またアルゴス事業はCNESおよび仏海洋開発研究所(Ifremer)の子会社であるCLS社(本社:トゥールーズ近郊)が世界規模で展開している。インド宇宙研究機関(ISRO)は2007年以来アルゴスプログラムに参加している。
ソース:CNES(19/03/2019、20/03/2019)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N°20190324-03
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。