posted: 2020/08/21
update: 2020/08/21
2020年8月21日、仏国立宇宙研究センター(CNES)はそのサイトでギアナ宇宙センター(CSG)におけるCALLISTO(カリスト)プログラムの発着サイトについて紹介している。
CALLISTOはCNES、ドイツ航空宇宙センター(DLR)そしてJAXAが進めているロケットの第1段の再使用実験プログラムで、2023年から約6ヵ月にわたり10回ほどの飛行実験が予定されている。CSGにとって初めての「ロケット着地」を経験することになる。
記事によるとCALLISTOの発着サイトは、1970年に8回の打上げが行われたフランスのディアマン・ロケットの施設を利用するとのこと。CSGでは一番古い発射施設である。(ディアマン・ロケット・シリーズは1960年代からアルジェリアのハンマギル射場で打上げられてきたが、1970年からCSGでの打上げに移っている。)
ディアマン・プログラムが終了してからは倉庫として使われていたが、CALLISTOの受け入れのためこれから工事が行われていく。例えば年内にはタワーの解体が行われ、その後整地が進められる。またディアマン時代に利用されていた部分も改築して再利用される。
この打上げ施設はCALLISTOプログラムの後も利用される予定である。例えばアリアン6のさらなる後継機として設計研究が進められているアリアン・ネクストのためのThermis 3実験パーツの打上げや,商業打上げ用の超小型ロケットの運用可能性が挙げられている。
ソース:CNES(21/08/2020、17/07/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200821-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。