ソース:Avio(01/10/2020)、A&C(07/10/2020)
posted: 2020/10/08
update: 2020/10/08
2020年10月1日、来年運用開始予定のヴェガCロケットの第3段のゼフィーロ9 VT3 エンジンの認定試験がサルディニアの軍際複合施設で行われ、OKが出た。
ヴェガCは現在運用中の欧州小型ロケットヴェガの改良・増強版でアヴィオ社(イタリア)が開発製造を担当している。ゼフィーロ9 VT3 エンジンも現在のヴェガに用いられているゼフィーロ9より性能がアップしているものとなっている。
燃焼試験は120秒間で500以上のデータを取るもので、イタリア国防次官も立ち会って行われた。
ヴェガCの運用開始は2021年中盤に予定されている。2.3tを低軌道に打ち上げる能力をもち、コストは現行のヴェガ・ロケットの60パーセントとされている。
現行のヴェガ・ロケットは、先月(2020年9月)に欧州の小型宇宙機ミッション・サービス(SSMS)を用いて53機の衛星・宇宙機の打上げに成功した(フライト番号VV16)。2019年の7月にフライト番号VV15ミッションで不具合があり、その後天候不良によるミッション延期などもあり、1年以上ぶりの打上げ再開でのミッション成功であった。
次のヴェガのミッションは2020年11月18日に予定されている。
ソース:Avio(01/10/2020)、A&C(07/10/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20201008-02
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。