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Brexit:英国宇宙機関(UKSA)のガイダンス - 8月9日時点

P190405 Brexit.jpg2019年8月9日、英国宇宙機関(UKSA)はBrexitによる宇宙事業の変化とその対応について産業側や学術界、ユーザーらに宛てたガイダンスを発表している。ただし、それらは状況によって変わる可能性もあるので、常に情報をアップデートするよう促した上でのガイダンスである。

そこではまず、欧州宇宙機関(ESA)への加盟、ESAプログラムへの参加はBrexitでも変わらないことが伝えられている。そして、ここがメインだが、欧州連合(EU)のガリレオ、エグノスというGNSSプログラム、コペルニクス地球観測プログラムについて引き続き参加・利用できる点、終了となる点、そしてその背景が説明されている。要旨を抜粋すると以下のようになる。


<ガリレオ・エグノス>
・既にプログラムに関する契約(地上サービスも含め)を結んでいる者、契約を実現しようとしている者はその契約を管轄している機関に問い合わせること。
・無料のオープンシグナルの利用はこれまで通りで、一般市民および事業社側にも影響はない。
・Brexit後、イギリスは防衛や国の重要なインフラのためにガリレオを利用することはできない。また暗号化された公的規制サービス(PRS)へのアクセスはできない。
・ガリレオの開発における重要な役割を担うことはできない。そのため今後ガリレオの調達公募に応募することはできない。
・EU加盟国のどこかの国をベースとしている企業は調達公募に応募してプログラムに参加できる可能性があるかもしれない。


<コペルニクス>
・コペルニクス・プログラムにはもう参加しないため、EUやEUのルールに沿って調達をするEUMETSATなどの調達公募には応募できない。
・ イギリスのコペルニクスのデータ・ユーザは無料のオープンデータ以外のデータの利用権が失われることを想定しなければならない。
・欧州中期気象予報センター(ECMWF)、メルカトル・オーシャンなどの機関はEUの管轄ラインではないので影響は出ない。
・コペルニクスでもESAを介する場合は異なる。


その他、この記事には欧州宇宙監視・追跡プログラム(EUSST)、ホライゾン2020(EU研究・イノヴェーション枠組みプログラム)についてのガイダンスへの言及もあった。




ソース:UKSA(09/08/2019)

文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N20190810-01