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Brexit:欧州中期気象予報センターのコペルニクス関連部門はイギリスから転出、仏政府はトゥールーズで立候補

P20200825 Copernicus.jpg2020年10月6日、欧州リモートセンシング企業協会(EARSC)はそのサイトでBrexitに起因してイギリスがEUの地球観測プログラムのコペルニクスおよび衛星測位航行プログラムのガリレオに参加できなくなった際の影響について解説している。

そして現在コペルニクスに関して具体的に話が持ち上がっているのがイギリスのレディングに本部を持つ欧州中期気象予報センター(ECMWF)の一部のEU諸国への移転である。

ECMWFは1975年に設立された国際機関でありEUとは別の組織であるため、イギリスにあるECMWFの施設全てが他へ移されるわけではない。

焦点はEU管轄のコペルニクス業務やEUの次の枠組み研究プログラムのHorizon Europeを担当している部署・施設となっている。(ただし、Brexitの条件交渉は延長され、まだ続いているので、これらプログラムに関する契約に関して他のソリューションが出る場合は別)

ECMWFにはセンター拡張計画もあり、それを鑑みると高度な知識・能力を有する専門家を含めスタッフおよそ250名を抱える部分の移転が想定される。

欧州リモートセンシング企業協会(EARSC)は、オーストリア、フランス、ドイツ、アイルランド、オランダ、ポルトガル、スペインがECMWFのコペルニクス関連センターの移転先の候補国として挙げられ、多くの政治的意向が調整された上で決定されるだろうと書いている。

一方、フランスのメディアBFMは、仏政府はトゥールーズ地域をECMWFの受け入れ先として立候補することにしたと伝えている。トゥールーズ地域には仏国立宇宙研究センター(CNES)最大の技術センターであるトゥールーズ宇宙センター(CST)や、メテオ・フランス(フランス気象局)の気象予報部門、EUコペルニクスの海洋監視サービスを行なっているメルカトール・オセアン・インターナショナルのオフィスがあることがECMWF招致の強みになるとのこと。




ソース:EARSC(06/10/2020)、BFM(02/10/2020)

文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:N202010806-01