posted: 2019/04/07
update: 2019/04/07
2019年2月、仏国立宇宙研究センター(CNES)とアリアングループは、アリアン6の後継機となるだろうアリアン7のコンセプト・スタディのためアリアンワークスを立ち上げた。アリアンワークスは将来の宇宙輸送・ロケット打上げサービス市場の需要、それに応えるための技術手段の調査研究を行い、アリアン7のコンセプトを提案していく。
アリアンワークスの責任者は「アリアン6は2020年中旬の運用開始予定で、まだ初飛行もしていない状態である。しかし、こうして将来を鑑みて動いていくことは、ニュースペースの躍進などによる市場の変革や技術進歩のスピードがかつてないほど目まぐるしい現在において大変重要だ」と話している。欧州宇宙機関(ESA)から欧州ロケットについて委任されているCNESがその打上げサービス、製造受注責任を請け負うアリアングループと共にこのような取り組みを行うのはその使命と言えるであろう。
アリアン6の後継機におけるこのような研究は仏国立航空宇宙研究所(ONERA)でも「アリアン・ネクスト」プロジェクトとして進められている。アリアンワークスが取り組む次世代ロケットの仕様においては、やはり再利用性が注目されているとのこと。
ソース:Futura-Science (04/04/2019)、アリアングループ(21/02/2019)、他
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20190407-02
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。