posted: 2019/07/30
update: 2019/07/30
2019年7月29日、欧州宇宙機関(ESA)は先週(7月22日の週)アリアン6のモバイルガントリーの初ロールアウト試験が行われたと伝えている。
高さ90mのこのモバイルガントリーは完全仕様の形になると重量は8200tにおよび、それはフランスのエッフェル塔より重くなるとのこと。初めてのロールアウト試験では97mの距離を移動した。
ESAの現地責任者は「打上げ時のロールアウトは3段階のスピードコントロールによって行われる。最初と最後は 1m/分の最も遅い速度、動き始めてから加速し、7.6m/分という、いわゆる航行速度に到達し130m直進する。その後 3m/分まで減速し、合計で141mの行程を22分かけて移動することになる」と解説した。
ロールアウト試験はこれから数週間、数回にわたり繰り返される予定である。アリアン6の射場建設はほぼ終わりに近付いている。様々な最終試験が終了すると射場施設は建設業者から仏国立宇宙センター(CNES)に移管される。
ソース:ESA(29/07/2019)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20190730-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。