posted: 2020/08/16
update: 2020/08/16
(参照:フラスペ ・ニュース記事 2020年8月9日付「アリアン5、打上げターゲットは8月14日」)
2020年8月15日、ギアナ宇宙センターの現地時間で19時4分(日本時間16日午前6時4分)、アリアンスペース社はアリアン5による3機のペイロードの打上げを行い(フライト番号VA253)、成功裡におさめた。
顧客ペイロードはインテルサット社のGalaxy 30、スペース・ロジスティクスLLC社の運用期間延長衛星MEV-2、日本のBSATのためのマクサー・テクノロジーズ社のBSAT-4bであり、アリアンスペース社初の重量級衛星・宇宙機3機の静止トランスファー軌道(GTO)への投入ミッションであった。
2016年以来アリアングループはアリアン5の打上げ能力の向上を着々と進めてきており、その能力増加量は300kgと伝えられている。現在アリアン5は10 200kgのペイロード重量をGTOに投入できるという。今回のVA253で打上げられた3機の合計は9 703kgでこのペイロード重量もこれまでで最大の数字となった。
次回のアリアンスペース社のミッションは2020年9月1日のヴェガ・ロケットによる低軌道への53機の衛星打上げとなっている。(フライト番号VV16)
ソース:アリアンスペース、CNES、ESA他(16/08/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200816
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。