posted: 2019/08/11
update: 2020/09/13
2019年8月3日〜8日、アメリカユタ州ローガンで小型衛星会議(SSC)が開催された。これは米航空宇宙学会(AIAA)とユタ州立大学が毎年開催している小型衛星に関する国際会議で、今年で33回目となる。
そこにトゥールーズの中小企業グループ「ニュースペース・ファクトリー」から4社が参加した。
このニュースペースファクトリーとはフランス南西部の航空宇宙産業クラスターを発展させるための協会(競争力拠点)のアエロスペース・ヴァレーに加盟する中小企業が、自分らの製品やサービスを世界に知らせようという目的で昨年結成したグループである。1社では実現が難しい世界への告知ミッションを、仲間を集めてやっていこうという考えである。地域の10社ほどが集まり、集まった企業の合計従業員数は約350人、売上高は5億ユーロの規模となる。
ニュースペース・ファクトリーの代表者は「これはニュースペース時代のフランスの技術産業のソリューションである。新しい時代はシリコンヴァレーの新興企業の手の中で回っていくわけではない」と話している。
そしてこのニュースペース・ファクトリーから今回SSCに出展したのはエニーウェイヴ社、Comat社、 エメリア社、そして メカノID社であった。例えばメカノID社はマイクロ衛星の新しいタイプのディスペンサーEOS (Ejection of satellite)を紹介した。EOSは仏国立宇宙研究センター(CNES)およびニュースペース・ファクトリーの支援を受け開発された。
一方、ニュースペース・ファクトリーとは別に6社がフランスからSSCに出展している。
ソース:ル・モンド(08/08/2019)、SSC
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20190811-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。