posted: 2020/08/20
update: 2020/08/20
2020年8月19日、イギリス宇宙機関(UKSA)は世界の持続可能な発展のために宇宙分野を利用する10件のプロジェクトに340万£の補助金を投入すると発表した。
補助金はUKSAの国際パートナーシップ・プログラム (IPP)の予算から配分される。IPPは衛星技術やデータ・サービスなどのイギリスの専門能力を世界が直面する問題の解決に利用していくプログラムで、イギリス政府が進めているグローバル・チャレンジズ・リサーチ・ファンド(GCRF)の1つである。発展途上国を支援すると同時にそれら国々と協力関係を築き、イギリスの宇宙産業の成長を促進させることも目的となっている。
補助金を受けるプロジェクトには、例えばマラリアの感染流行を抑えるため、衛星や航空機、地上施設のセンサを利用し蚊の発生地を調査し、その特定後にドローンによって他の生物の生態を傷つけないよう蚊の幼虫を殺していくものや、衛星による地球観測でウガンダの人身売買、強制労働問題に取り組むものなどがある。
ソース:UKSA(19/08/2020)、英国研究イノベーション機構(UKRI)のGCRFのサイト
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200820-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。