posted: 2020/08/12
update: 2020/09/23
2020年8月11日、エアバスDS社はフリードリヒスハーフェン(ドイツ)にあるエアバス統合技術センターでセンチネル-1C衛星のレーダ・アンテナの展開試験を行い成功したと発表した。
センチネル衛星群は欧州連合(EU)の地球観測プログラム「コペルニクス」に供されている衛星である(その他新技術試験などにも利用されている)。そのうちセンチネル-1シリーズはレーダによる観測衛星で既にセンチネル-1A(2014年打上げ)、センチネル-1B(2016年打上げ)が運用されている。
センチネル-1Cはその相棒であるセンチネル-1Dと共にタレス・アレニア・スペース社(TAS)がプライム・コントラクタとして開発製造を進めているもので、エアバスDS社は両衛星のレーダ部分を担当している。このレーダ・アンテナはC-バンドの合成開口レーダ(SAR)で展開すると約12mになる。
今後は今年10月までにポーツマス(英)のエアバスが担当するアンテナの電子システムを加えての試験を行いアンテナの周波数稼働チェックが行われる。その後アンテナおよび関連パーツはTASに運ばれ衛星プラットフォーム(衛星バス)と統合される。
センチネル-1Cの打上げ目標は2022年とされている。
ソース:エアバスDS社(11/08/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N2020812-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。