posted: 2020/09/17
update: 2020/09/17
2020年9月16日、イギリス宇宙機関(UKSA)は、宇宙デブリ追跡技術に取り組むイギリスの7社に総額100万£以上の補助金を与えると発表した。
またUKSAと英国防省は協力して軌道上の脅威と危険をモニタリングしていくことに同意したとのこと。
政府の資金援助を受ける7つの先駆的プロジェクトは新しいセンサー技術を開発するものや宇宙デブリの危険性をモニタリングするAI技術などである。
7社のプロジェクトは以下となっている。
・リフト・ミー・オフ社(Lift Me Off)は衛星と宇宙デブリを識別する機械学習アルゴリズムを開発し試験していく。
・富士通(Fujitsu)はデブリ除去のミッションをより良く計画するため機械学習と量子着想プロセッシングを組み合わせる。
・デイモス社(Deimos)とノーザン・スペース・アンド・セキュリティ社はイギリスから宇宙物体を追跡する新しい光学センサーの開発に取り組む。
・北アイルランドのAndor社は天文用カメラを用いてより小さいサイズのデブリをモニターしていく。
・D-Orbit UK社は同社が最近打ち上げた衛星の軌道上のセンサーを用いて宇宙物体の画像を取得し、それをストラスクライド大学の開発の受動バイスタティック・レーダと組み合わせる。
・Lumiスペース社は衛星レーザ測距技術の研究を行う。
ソース:UKSA(16/09/2020)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20200917-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。