posted: 2019/08/04
update: 2019/08/04
2019年7月25日、ユーロコンサル社は政府系宇宙プログラムに関する同社の新レポート「Government Space Programs: Benchmarks, Profiles & Forecasts to 2028」について概要を紹介している。
同レポートによれば今後10年間、政府の宇宙プログラムへの予算は増加していくという。予測では全世界での政府系宇宙プログラム予算は2018年には709億ドル、2025年には846億ドルに達する見込みである。その予算割当て分野は地球観測、衛星ナヴィゲーション、科学・宇宙探査、宇宙安全保障、通信、ロケット、有人飛行と多岐にわたるとのこと。
同レポートは、2018年の宇宙予算支出のトップは依然としてアメリカで、その金額は409億ドルと推定され、全世界の政府系宇宙プログラム予算の約58%を占める形である。ただし2000年代初期、その割合は75%であった。第2位は中国で推定58億3000万ドル。その中国は宇宙分野の商業化や国際化の方向に動いていると見られる。第3位はロシアだが2018年の予算額は最高であった2013年よりも減少している。第4位はフランスで、欧州の中ではトップの宇宙予算支出国である。そして第5位が日本となっている。
ユーロコンサル社:宇宙分野専門のコンサルティング会社。本部はパリ、他にアメリカ、カナダ、日本にオフィスあり。
ソース:Euroconsult(25/07/2019)
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:N20190804-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。