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解説・特集COMMENTARY / FEATURE

特集1

フランス、欧州の宇宙分野の特徴・興味深い点(14:最終回) フランスはロケット推し:裏記事 後編

P190323 Ariane family.jpgギアナ危機の話の続きです。

3月中旬から勃発したギアナ危機、本土の仏政府側と仏領ギアナ側で複数回交渉が続けられたがなかなか決着がつかない状態でいた。

そして最終的に4月21日、フランス大統領選挙の第1回投票が始まる直前、本土政府側と仏領ギアナ側で直ちに緊急予算11億ユーロを投入することと、その後も総額21億ユーロまで予算を割り当てるという合意がなされ、ギアナ危機は終結に向かった。

そしてアリアンスペース社も打上げのための業務を再開し、保留となっていた2回のアリアン5(VA236、VA237)と1回のソユーズ打上げ(VS17)の期日が決定した。同社は4月26日、2017年に予定していた12回の打上げ目標は変更しないでやっていくと発表している。

さて、このニュースで仏領ギアナの現状とそれを打開しようとする関係各所の動きに粛々とした思いを感じた。しかし一方で「そうか、フランスでは行動を起こして要望を訴えるんだったな」と再認識した。いつか「フランスの3大国民的スポーツはサッカーと自転車(ツール・ドゥ・フランスで有名)、そしてスト&デモ」と誰かが言っていたのを思い出した。


そういえば公立の小学校や中学校でも先生たちはストをして、組合に入っている先生の授業は休講になったりすることがよくある。ゴミ収集の企業がストをしたため街中のゴミ収集場に何日分ものゴミが溜まってしまい、うわっ、すごいな、という情景も見た。


と、「いろんな国にいろんな人たちが住んでいて、考え方ややり方もいろいろあるな」と、日々学びながら過ごしている次第である。

文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)

No:D20190821-2