航空・科学技術
posted: 2019/07/07
update: 2019/07/08
このよもやまコラムで1つおいたその前に「兄弟チームがあちこちに」をアップし、その中で飛行機製作パイオニアたちの名前をたくさん挙げました。
そのパイオニアたちの多くは、自身も飛行機を操縦しさまざまな賞金レースやアドベンチャーに挑戦しています。もちろん自分が設計・製作した飛行機を売り込むための実証飛行も行っています。
そんな中アエロクラブ・ドゥ・フランス(ACF)という、訳せばフランス航空クラブとなる協会が飛行機操縦者にも免許を与えようと考えます。ACFは1898年に航空メセナや有志らによって設立された団体です。
そしてACFは1909年、初の民間航空機操縦免許を与える16人を選び、有効期間の始まりは1910年からとします。試験は無くそれまでの功績で選出したとのこと。しかし免許のような書類には発行番号が必要です。でも・・・・皆それぞれ活躍しているので彼らに順位をつけることは大変難しかったのでしょう、結局名字のアルファベット順にしました。なるほど、それなら喧嘩にならないでしょう。
ということで、下の表が最初のパイロット免許を与えられた16人です。「兄弟チーム」のところで出てきた名前や、このよもやまの1つ目に挙げたブレリオさんも1番に出てきます。13番は欠番のようです。また5番と10番には「-1」と「-2」がありその部分はアルファベット順がずれています。最初の決定の後、何か話し合いがあったのでしょう。「5-2」のフェルディナン・フェルベール大尉はまさに1909年、飛行機事故によって亡くなっています。
ソース:Maison de Champagne 他
文:浜田ポレ 志津子(フラスペ)
No:Y20190707-01
運営者 PROFILE
フランスの大学院で仏欧宇宙産業政策を学び、その後現地で同分野の調査研究に従事。フラスペを立ち上げ「フランス・欧州宇宙分野」をメインに情報を発信。
宇宙業界のほか航空、科学・技術・イノヴェーションに関する政策・動向の調査研究なども手がける。また在仏日系企業や日本人家庭のヘルプ業務も受託。